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月刊未来経営

すぐ効く、よく効く、必ず効く薬

経営は「論理」で説明できるのでしょうか。伊藤忠の会長・社長の丹羽宇一郎氏いわく「経営は論理と気合だ」と言います。「ストーリーとしての競争戦略」(楠木健、東洋経済新報社)では、経営のうち20%は論理で説明がつくこと、80%は気合や運、野生の勘など理屈では説明できないこと、としています。しかし論理で説明がつかないことが多すぎるからこそ、積極的な経営者ほど残り20%の「論理」を大事にして、ビジネス本、セミナー、コンサルタントなどを大事にします。20%の率をせめて25%とか30%にできないものかというわけです。

ただこの中で気を付けなければいけないことがあります。
所詮は20%~30%なのです。ビジネス本を例にとれば分かりやすいと思いますが、「必勝〇〇経営法」とか、「これ5つの習慣であなたも明日から名経営者」とか、「勝つ法則7か条」と言った、すなわち「すぐ効く、よく効く、必ず効く」的なキャッチコピーをよく目にしますが、そんなうまい話はないということです。
ひょっとしたらこうしたコピーが付けられた“特効薬”で自分の会社が目覚ましいばかりに生まれ変わるのではないかと、青い鳥を必死に探す心情はお察ししますが、そんな薬はないという「覚悟」をお持ちください。
逆に他社で上手く行った事例を、ペタンとそのまま自社に貼り付け、副作用が出るケースも少なくありません。その会社と御社とでは体質も文化も環境も似ているようで全然違います。経営における正解はほとんど全てが特殊解なのです。

かといって、論理を否定しているわけではありません。20%の論理を残りの80%にどう影響させるか。自社の環境、文化、体質に合わせて、一般解を応用し、自社に合った特殊解をどう作りこむかは、社長の一番楽しい仕事であると私は思います。うんうん唸って自分の頭で考えることが極めて重要なのです。

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