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月刊未来経営

悪魔のサイクルと天使のサイクル

勝ち組になる好循環と負け組になる悪循環は、どこがどう違うのでしょうか。

スポーツチームで考えるとわかりやすいかもしれません。
サッカーチームも負けているチームの選手は元気がありません。負けが続き、みんなが自信を失い、肝心なところで踏ん張れずに、また負けます。監督が更迭され、新監督が来て、しかしまだ勝てません。予算も削られ、選手も放出されて、リーグ戦の順位もじりじり下がり、格下リーグに転落するかもしれないという不安が高まります。そして、またしても監督も選手も試合で踏ん張れません。これを「悪魔のサイクル」と呼びます。

逆に活気のあるチームとはどんなチームでしょうか。
それは悪魔のサイクルを逆回転させているチームです。勝ちが続き、自信が付き、試合でもギリギリのところで踏ん張れます。そしてまた勝ち、リーグの順位も上がり、優勝も見えてきます。観客も増え、強化予算もつき、選手も補強され、さらに勝てるようになります。監督の表情も明るく、選手を励まし、褒め、そして信頼します。だから選手もさらに伸び伸びプレーします。これを「天使のサイクル」と呼びます。

勝ち組の意識は、もちろん勝ち続けることによって支えられています。
しかし、もう一つ、負け組と決定的に違う部分があります。それは勝ち組には「夢」「目標」があり、その意識を支えている点です。その夢の実現に現実性が感じられれば、皆が精一杯努力を傾注するため、目標がさらに近づくという好循環が形成され、逆に負け組は「恐れ」や「諦め」により、肝心なところで心が折れてしまうのです。

リーダーの役割は、とかく悪魔のサイクルに陥りがちな組織を、天使のサイクルに転換させることと言ってよいでしょう。赤字続き=負け続きだからという理由で、闇雲に予算を削れば悪魔のサイクルが待っているかもしれません。サイクルのど真ん中に「夢」「目標」を据え、構成員と共有することが重要なのです。

【崩壊する組織にはみな「前兆」がある 今村英明著 PHPビジネス新書よりアレンジ】

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