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月刊未来経営

会社の承継 26 理念で差別化する

長く「会社の承継」をテーマに、ビジネスレターを書いてきましたが、とりあえず今号でこのテーマは終わりにしたいと思います。二代目経営者の皆様にいかに戦略的な思考で、リーダーシップをとっていくかを書いているうちに、いつしか会社経営そのものが中心テーマとなってしまいました。

そして最後のお題は「理念で差別化する」です。
差別化の方法は数々ありますが、究極の差別化は「理念」による差別化です。

今、日本で一番売れている750CC以上のバイクは何社のバイクかご存知ですか?
答えはホンダでも、ヤマハでもなく、じつはハーレーダビッドソンなのです。シェアは2位ホンダのほぼ2倍で、平均単価もホンダの2倍ですから、売上はその部分に限っては4倍近いのではないでしょうか。
ハーレーは、なぜかくも売れるのか?
それはハーレーとホンダとは理念が全然違うからと言って良いのではないでしょうか。
ホンダは、ハード屋さんですから性能の良いバイクを手ごろな値段で売るという企業理念ですが、なんとハーレーはバイクを売るのではなく、ハーレーがある暮らしを売るレジャー産業という企業理念で会社の運営をしています。
そのためハーレーは日本全国で年間1,000回のイベントを開いたり、ユーザー間の同好会も支援したり、お店はまるでブティックのように改造されたりしています。
ですからユーザーにとって、ハーレーはハーレーであってオートバイではないのです。オートバイとしての性能はホンダの方がはるかに良いことが分かっていても、ハーレーユーザーはハーレーしか目が行かないのです。まさに究極の差別化が完成されています。
ひるがえって皆様の会社の経営理念はいかがですか。埃がかぶった額に飾られていませんか。差別化を意識して見直してみませんか。

(参考:ランチェスター戦略「弱者逆転」の法則 福永雅文著)

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