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月刊未来経営

会社の承継 22 戦わずして勝つ

「孫子の兵法」は古典でありますが、簡潔で内容も深く、競合企業との競り合いの場面でも十分応用でき、その範囲はとどまるところを知らないと言っても良いでしょう。
その孫子がもっとも上策としたのは、意外にも「戦わずして勝つ」ことでした。

「およそ戦争の原則としては、敵国を傷つけずにそのままで降伏させるのが上策で、敵国を討ち破って屈服させるのはそれに劣る。(中略)こういうわけだから百たび戦闘して百たび勝利を得るというのは、最高にすぐれたものではない。戦闘しないで敵兵を屈服させるのが、最高にすぐれたことである。」(金谷治『孫子』謀攻編 岩波文庫)
(戦争と戦闘とは同義でない。激しい戦闘の末に敵の軍事力を屈服させようとすれば、こちら側の犠牲も多大。このように相手を屈服させるのに多大な犠牲を払うのは上策とは言えない。もっとも良いのは戦うことなしに相手を屈服させることであるというような意味でしょうか。)

これを現代の経営に当てはめれば、①自分の「強み」「得意分野」を最大限活かして、②競合の盲点を衝き、③その市場で一種の「ブランド」を構築し、④「(その分野では)〇〇社にはちょっと敵わない」というイメージを競合企業に持たせることが上策という意味にとって良いと思います。

何号か前に、モスバーガーが、早くて、安いハンバーガーの巨人「マクドナルド」の盲点を衝いた事例を紹介しましたが、それがこれにあたると思います。激変する市場において、中小企業の取るべき道は競合の大企業と“まともに”戦わない道を探ることです。
その盲点を衝くキーワードは、「地域限定」→オリオンビール、「手作り」→モス、「易しい」→かんたん携帯、「朝」→ワンダモーニングショットなどありますが、中小零細でも十分応用の効くところです。競合との価格競争などに悩まれている場合、是非、立ち止まり、盲点を衝くキーワードを探し出し“まともに戦わない方法”を探ってみてください。

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