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月刊未来経営

会社の承継 その2 引き継ぐべきは企業家精神&信用

有名な会社でも、かつては違う事業を行っていた企業は多いです。

たとえばトヨタ。かつては自動織機を作っていました。
田中貴金属という会社は、明治18年に両替商・質屋としてスタートし、その後質流れ品を溶解し金地金製造を始め、金といえば田中貴金属と信用を拡大し、現在は携帯のバイブレーションモーターのブラシとか、電動ドアミラーのモーター部分の金メッキなどを商売に加えています。
松本の有名な開運堂という菓子屋も、前は呉服を商っていた時期もあったようです。

もちろん同じ商売で100年、200年続いている企業もありますが、じりじりと商売のやり方を変え、20年前、30年前とでは売っている商品群や顧客層が驚くほど変わっているはずです。

この環境変化の激しい時代に、先代と同じ商売を、同じ方法で続けていくことは、絶対に不可能です。となれば事業そのものを承継することなど無意味ということになります。

では何を承継するのかといえば、企業家精神と信用です。
守るべき伝統とは、親父や祖父あるいは曽祖父が、企業家として事業を立ち上げたときのその勇気と苦労を惜しまない企業家精神(チャレンジスピリッツ)と、築き上げてきた信用であって、事業そのものではありません。事業そのものなど受け取ったところで、同じやり方ではその繁栄は5年と持ちません。
伝統は守ると失います。攻める気持ちこそ、先代が守って欲しい伝統ではないかと思います。

先代が残してくれた計り知れない信用を元手に、先代の商売に革新(イノベーション)を起こし、新しい時代にあった商売のやり方にチャレンジしていくことこそ、会社の承継なのです。

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