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月刊未来経営

社長のための経理知識 12 稼いだ利益を何に換える?

皆さんは稼いだ利益を何に換えるべきだとお考えですか。そんな話は儲かってからと思われるかも知れませんが、存外ここに社長の経営哲学が現れる関係上、会社の浮沈がかかわってくるのです。

一昔前であれば、稼いだ利益は不動産に換えておくのが経営の常套手段でした。でも不動産王である西武鉄道グループは事実上破綻しましたし、やはり土地持ちの阪神電鉄は村上ファンドに狙い撃ちされ阪急ホールディングに統合されました。身近でもそんな例がないわけではありませんね。では不動産でなければよいのかと言えば、株を持っていたニッポン放送はライブドアに狙い撃ちにされました。ではどう残すべきなのでしょう?

どれが正解というのは業種業態、時代の流れによって変わります。問題なのは、それが筋肉なのか贅肉なのかという一点ではないかと思います。まず御社の経営資源を分析してみましょう。ヒト・モノ・カネ・ノウハウ(情報)のうち何が分厚く残っているのが正解ですか。当事務所であれば分厚いノウハウをもったヒトがいることが財産です。ここに稼いだ利益を換えておけば、また2年後、3年後の儲けのネタになりますよね。つまり自社の筋肉をより、太く、かつ効率的にしておくことに換えておくのが正解ではないかと私は思います。

もし、将来が不透明すぎるのであれば、キャッシュで残しておく事です。たとえばゲームという、流行に左右されやすい不安定な事業を手がけている任天堂など総資産1兆1,600億円のうち実に70%である8,121億円が現預金であります。ただ積極的に投資しないと言う事は、2年後、3年後の利益を担保に今儲けているにすぎないともいえます。つまりバランスが重要なのです。

御社の利益はどんな形で残すのが正解なのか、社長自身でよく考えてみてください。

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