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月刊院長先生

医療事故とその解決処理策

最高裁判所の公表資料によると、医療事故の賠償請求の提訴件数は、平成3年度に352件であったものが、平成15年度には1,000件を超え急激に増加しています。また、訴訟まで至らず示談により解決した件数は、統計資料がないため正確には分かりませんが、その10倍以上はあると推測されています。
医療事故賠償請求が増加している要因は、
1.患者の自己決定権の尊重

   インフォームド・コンセントの考え方が一般化され、患者に対して十分な診療内容の説明と情報公開が求められています。それが不足していると患者の自己決定権を侵害した(そんな話はきいていなかった)として裁判となるケースが増えています。
2.裁判所の見解の変化

平成13年に消費者契約法が施行され、専門知識を持たない消費者を保護し救済しようと流れになっています。この考えが医療の現場にも持ち込まれ、患者の保護・救済の動きが強まっています。裁判結果もそのような流れを受ける形で、患者有利の判決が多くなってきています。

医業経営において、未然に事故が起きないような体制・指針作りは当然のことですが、万   一起きてしまった時の対応策を考えておくことは重要です。
事故発生時の対処としては、

1. 医師・歯科医師会への連絡・相談
2. 事実関係の把握と過失責任の検討
3. 患者への初期説明
4. 保健所や警察への連絡・届出
5. 相手との示談交渉と保険会社との保険金支払い交渉

医療機関としては、風評被害を回避し円滑に医業経営を推進するためにも裁判は避けたいものです。相手との円満な示談交渉を進めるためには、事故内容を客観的かつ公平に分析できる、また扱いに手慣れている保険会社・弁護士等の第三者専門家に任せていくことも得策です。

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