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人工知能が変える社員間格差と人事評価

人工知能の進歩により、定型的でルーティンな仕事は、人工知能やロボットに取って代わられるという話が話題になっています。それにより人間の仕事は、創造的でよりクリエイティブなものに変わっていくことは容易に想像できます。しかしながら、もしそうなったとしたら今までと同じやり方の人事評価制度は、もはや不合理なものとなってしまうかもしれません。

例えば、あなたの会社で人事評価をするとき、恐らく上位10%くらいの優秀な社員には、平凡な社員の1.5倍から2倍多くの昇給をするでしょう。今までのようなアルゴリズム的な定型業務であれば、それは決して不合理な方法ではありませんでした。定型的な仕事で手順がある程度決まっていれば、どんなに実力があったとしても標準的な社員とハイパフォーマーな社員との差は、せいぜい1.5倍から2倍程度だからです。仮にPCにデータを間違えず入力する作業を想像してみてください。どんなに正確で入力が早いスタッフがいたとしても、恐らく標準者との差は2倍以上には開かないでしょう。ところが、創造的な仕事であればその差は2倍どころでは済まなくなります。

例えばシステム・エンジニアやソフトウェア・プログラマーは、創造的な仕事の部類に入ると思いますが、グーグルの上級副社長に言わせれば「平均的なエンジニアと優秀なエンジニアでは300倍の差がある」と言い、さらにビル・ゲイツは「優秀な旋盤工と平均的な旋盤工は数倍程度だが、プロクラマーに置き換えると1万倍以上の差が生じる」とまで言っています。実際の調査においても、優秀なエンジニアやプログラマーは会社に多大な貢献をしている結果が出ています。同じホワイトカラーであっても、平均的な社員と優秀な社員ではものすごい格差が生じるのです。より実力主義的社会になっていくということです。(現にグーグルでは、優秀な社員に対し多額の報酬を支払っています。)

もし人口知能やロボットの進歩により、人々がよりクリエイティブな仕事に従事するようになったとしたら、今までのような人事評価はかえって不公平を生む不合理な制度となってしまうかもしれません。かといって、そこまでの差をつけることが果たして日本の企業に馴染むのかは不確定な要素も多々あります。今、人事評価についても改めて考え直す過渡期にあるといえます。

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