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自ら「選択」させる叱り方

部下にやってはいけないこと、会社の守るべきルールを厳しく言いつけることは当たり前ですが、それが、かえって逆効果になってしまい、不正を招く原因になってしまうことがあります。どういうことでしょう。

スタンフォード大学のマーク・レッパ―らによる有名な研究があります。子供たちの前におもちゃを並べ、一方の子供には「もし、おもちゃで遊んだらカンカンに怒って、きみにお仕置きをしますからね」と強い脅しを与え、もう一方の子供には「もしそのおもちゃで遊んだら、とても悲しいわ」とだけ伝えました。さて、どちらの子供の方が言いつけを守ったでしょうか。答えは、どちらも同じくらい言いつけを守っておもちゃで遊びませんでした。でも実験の本題はここからで、1週間後、もうこのおもちゃで遊んで構わないと伝えると、強い脅しを与えた子供たちはそのおもちゃで遊ぶ確率が高かったのに対し、軽い牽制をしただけの子供は、そのおもちゃで遊ぶ確率が低かったのです。これは、どうしてでしょう。

一つには、人は禁止されればされるほど、やってみたくなる心理現象があります。「遊んではいけない」と強く言われたことで逆に興味を持ってしまったのです。もう一つは(これが重要なのですが)「もしそのおもちゃで遊んだら、とても悲しいわ」と大人に言われた子供は、自ら「遊ばない」ということを選んだということなのです。他人から強制されたのではなく、自分自身で理解し、大人を困らせたくないという選択をしたのです。そして、自ら納得し選択した方が、より意思を持続できたということです。

部下に注意する場合も、頭ごなしに押さえつけては、その時は確かに大人しくなるかもしれませんが、なぜそれがいけないのか、あるいは、そのルールにどんな意味があるのかを考える余地を奪ってしまいます。それでは、本当の意味で正しい行動ができているとはいえません。そうではなく、自らが理解し正しい選択をできる(自立できる)よう叱ることが部下指導には大切なのです。

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