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ユニークな採用方法

4月は人の異動が多い時期でもあります。新しく社員を採用する企業も多いでしょう。ただ、慎重に面接を重ね、優秀な人材を採用したつもりが、いざ使ってみると「どうも、ウチの会社には合わない」ということはよくある話です。なかなか思ったとおりにいかないのが、採用のむずかしさです。

そんな採用に関して非常にユニークな企業があります。アマゾン・ドットコムに12億ドルもの評価で買収されたことでも有名な「ザッポス」です。ザッポスでは、新入社員の4週間の研修期間中「もし自分がこの会社に合わないと感じ、辞めたいのなら退職する際に2,000ドルを支払う」というのです!普通でしたら、「せっかく採用して、研修まで受けさせるのに、お金を払うなんてとんでもない。逆に取りたいくらいだよ」と言いたくなります。しかしザッポスはそうは考えません。実はこれがザッポスのある意味最終試験であり、それで辞めるような社員だったら要らないし、その方がお互いのためと考えているのです。ザッポスは社員が給料のためだけでなく、それ以上のものを求めてこの会社にいることを確かめたいのです

ザッポスでは、そもそも採用方法も変わっており、技術・能力面の面接の他に、もう一つザッポスの「企業文化」にフィットするかの面接を行います。この面接に合格しなければ、たとえ、どんなに優秀な高い実績をもった人材であっても不採用とします。また、採用後の研修についても「企業文化」に対する価値観について学ばせます。それは、ザッポスが「企業文化」こそが「企業ブランド」と考えているからなのです。企業文化とはコア・バリューであり、経営理念とも読み替えられます。前述の「2,000ドルを支払う」というのも、この価値観を守るためなのでしょう。企業文化(コア・バリュー)を基準に採用だけでなく解雇さえも行っています。
「なぜ企業文化が企業ブランドなのか」については、今回割愛しますが、興味がある方はザッポスについて書かれた本を一読してみてください。

(参考文献 ザッポス伝説 トニー・シェイ著)

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