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原価計算で会社の素顔を知る

建設業を経営するにあたり、試算表だけを見ていたのでは「どの現場工事が利益を出しているのか?」の判別がつきません。そこで重要となってくるのが工事台帳(原価計算)です。

建設物の種類は多種多様であり、全く同一の建設物は存在しないことから、建設業界は受注・個別生産型産業という特徴があります。このような特徴から建設業における原価計算としては、個別原価計算を積極的に採用する必要があります。平たく言えば、工事ごとの工事台帳をつけ、管理する必要があるということです。
現場別の原価管理をしなければ、一番完工高が大きかった現場が大赤字だったということも実際にはあり得ることです。

原価は会社の活動の結果を金額で表したものですから、会社の素顔であり、大げさに言えば原価を知ることは会社を知ることに他なりません。会社に競争力をつけるならば、まずはここに着手すべきです。
また、原価計算をすれば原価の構成要素を知ることができます。これにより、コストの力を計ることができ、そこに商材の強みや弱みを読み取ることができます。そうすると、商材の競争力を強くするためにはどうすればよいのか分かります。

競合会社の根拠のない見積計算書にどこまで対抗するのか、これからの更なる原材料の値上げに対してどう対応してくのかという意思決定のためにも原価情報は必要不可欠となります。まずは大まかでいいので、原価を意識するためにも工事台帳を作成しましょう。

参考文献:建設業の会計実務 著者:㈲あずさ監査法人
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