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月刊未来経営

仕事の効率化に思う

仕事をもっと効率化しろ、もっと残業を減らせという指令がでると、都合の悪い仕事を自分より弱い誰かに押し付けることで解決しようとする人は少なくありません。その人個人で考えれば確かに効率は上がったでしょうが、当たり前ですが、これでは何の解決にもなってはいません。それどころかその弱い誰かは、さらに弱い誰かに仕事を押し付けて、社内の一番弱いところにしわ寄せがいくことがおこり、最後は炎上までいきかねません。

一方で、自分でなくてもできる仕事をいつまでも部下に渡さず、部下の成長など関係ないとしがみついて仕事をしている絵もかっこの良いものではありません。PCができる仕事を渡さないで非効率なやり方をかたくなに守っている絵も同じことです。

それら仕事の押し付けとしがみつきに共通しているのは、「自己中心」「自分第一」という考え方です。仕事の効率化はPCなどテクノロジーの進化によるところが多いですが、そのテクノロジーを会社にうまくとりこみ、飲み込み、自分のものにし、真の仕事の効率化につなげるには、その前に人のメンタル部分の整理が欠かせません。

今、世界のいたるところで〇〇ファーストと叫ばれています。日本はそれとは関係ないと思われるかもしれませんが、テレビでは「日本人はなんて素晴らしいんだ」という自画自賛番組が目白押しです。自分の国や民族に誇りを持つのは重要ですが行き過ぎの感も否めません。ではなぜその手の番組が増えていくのでしょうか。誰でも一番と言われれば耳障りはなく、心地良いでしょうし、何より「もう努力しなくて良い」だから楽チンという感覚につながっているのではないでしょうか。このような内向きな、自分が一番という考え方では自分も周りも成長ができないのです。

当たり前のことですが、会社全体の効率化を考えて、まずは今の会社あるいは自分にダメ出しをし、外向きにものを考え、さらに一番弱いところに配慮して、新たな考え方やテクノロジーに挑戦してこそ、会社も自分も成長があると思います。                  (文責:飯沼新吾)

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