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AIによって無くなる職業、無くならない人の欲求

人工知能の進歩により、私たちの働き方が変ろうとしています。それにより無くなる職業さえ出てくるといわれています。では、雇用自体(労働者)無くなってしまうのでしょうか?いいえ、そうはならないと思います。なぜなら、人間の欲求には底がないからです。

今から200年以上前は、人口のほとんどが農業従事者でした。その後、蒸気機関の発明により産業革命が起き、人の手や馬に頼っていたものが機械にとって代わられるようになりました。今では、サービス業などのいわゆる第3次産業に従事する労働者が最も多くなっています。もちろん、労働人口が減ったわけではありません。産業間の労働移動が起きただけです。工業の進歩により物が大量に生産できるようになり、私たちの生活は豊かになりました。しかしそれだけでは満足せず、さらなる人間の欲求が第3次産業であるサービスを求めるようになったのです。

一つ例を紹介しましょう。ひと昔前まで洗濯は二層式洗濯機が主流でした。それが全自動洗濯機に変わり、乾燥機が付き、最近では洗濯物をたたむ機械まで登場しました。いずれはタンスにしまってくれるAI搭載ロボットが発明されるでしょう。私たち人間の欲求には底がないのです。

人の欲求をつかさどる脳内ホルモンとして知られるドーパミンは、新しいものには強く反応しますが、見慣れたものには反応しなくなります。さらに、何かを欲しがらせる作用はあっても、それを手に入れたからといって満足するとは限らないことが、昨今の研究からも分かっています。
人の脳はどんなに便利になっても、さらに新しい何かを追い求め続けるのです。

人工知能により、様々なことを機械が人間に取って代わってできるようになるでしょう。私たちの生活は今よりずっと便利になるかもしれません。しかし、機械やロボットがどんなに進化しても私たちのドーパミンはさらなる快楽を求め、産業がその歩みを止めることはありません。人々の仕事が無くなることはないのです。いずれは第4次産業なるものに多くの労働者が従事する日も、もうすぐ目の前かもしれません。

参考文献:髙山正著「給料で社員は口説けないモテる会社の人事のしくみ」
【文責:髙山正】

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