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総務の達人

会社と社員のすれ違い

あなたは会社で成果を上げ、特別手当として10万円をもらえることになりました。個人的にどのメッセージと供に手当を渡されるのが、あなたは最も惹かれるでしょうか。
(1)10万円あれば、新車や住宅リフォームの頭金が手に入りますよ。
(2)銀行口座にこの10万円があれば、どれだけ安心感が増すか考えてみてください。
(3)10万円は、あなたが会社の業績に重要な役割を果たしていることを、会社が認めてくれたということです。

おそらく、多くの人が(3)を選んだのではないでしょうか。(3)が最もあなたの自尊心をくすぐります。逆に(1)は、バカにされたような気分にすらなります。では、質問を次のように変えたらどうでしょう。
「社員(他人)に仕事をさせるには、どのメッセージが最も効果的だと思いますか?」
すると、(1)や(2)と回答する人が最初の質問より多く現れるのです。自分自身に対する主観的な質問から、客観的(他人)な質問に置き換わると、評価軸が変ってしまうのです。自尊心というという社会規範から、経済規範(人は金銭という経済的判断に基づいて合理的に行動する)に変わったということです。どうやら、自分と他人では見方が違うようです。残念ながら、互いのことを理解しあえなくなってしまいました。ちょうど、意中の女性に振られた男性が、「オレはこんなに社会的地位や経済力もあるのに、なんであんなヤツ(男性)を選んだんだ!」と、嫉妬する様子にも似ています(でも、あなたが女性だったら、男性を見た目やお金だけでは判断しませんよね)。

多くの会社も同じような勘違いから、先ほどの経済規範に基づいて給料制度を設計し、社員を動機づけようとします。給料とやる気は比例すると思ってしまっているわけです。もちろん給料は、インセンティブとして有効です。しかし、ここで強調したいのは、必ずしも給料だけが全てではありませんし、“あなたが思っているほど”それが社員にとって1番の理由にはなっていないということです。

(文責 髙山正)

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