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利益がでるのにお金がないのはなぜ?

毎月社長に月次の損益を説明する中でお金(現預金)が足りないという話が良くでます。そもそも会社が赤字なら社長も納得されますが、利益がでて節税を検討しなければならない会社ですらお金が足りないということがあります。「こんなに資金繰りで苦労しているのに利益だの法人税だのおかしい」との疑問はもっともですが、建設業界には「利益がでるのにお金がない」状態に陥りやすい特徴があるのです

【代金回収と支払のズレ】 
 前受金や中間金がでない下請工事を請け負う会社に多くみられ、仕入や協力業者への外注費は翌月払いが多いのに対し、元請先からの回収は長期間に及ぶことによるズレです。例えば元請先が「20日締め翌月末払い」であれば最低でも40日間の据え置き期間ができてしまいますし、工事が長期にわたれば立替状態も長くなりますので注意が必要です。また代金回収が手形で行われる場合にはさらに3,4カ月ほどのズレが生じます。代金回収してこその仕事ですので「素早く回収、支払うお金は慎重に」を意識してみてください

【建設機械などの投資】
事務所の建設や機械の購入をした際に会計上の利益と実際のお金の流れが大きく乖離することがあります。お金は一括で出ていくのに対し、会計上は耐用年数に応じて少しずつ経費化されていくためです。銀行からの融資を受けて購入する場合にも「耐用年数>返済期間」となる場合には、完済するまでの期間は会計上の損益よりも資金繰りは厳しくなるという認識が必要となります。

黒字倒産という言葉があるように、会社は赤字でつぶれるのではなくお金が足りなくなった時につぶれるのです。どんぶり勘定で足元をすくわれないように受注から代金回収までのお金の流れを再度確認することも大切かと思います。また投資の際には弊社担当者に資金繰りに関しても是非相談してみてください。

<文責:鍵田 貴之>

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