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5Gのこと

今年の春から5Gの商用利用が始まりました。ただ田舎に普及するには、まだまだ時間がかかりそうだし、5Gに代わってちょっと通信が快適になる程度なら、スマホはまだ買い替えなくても良いのかなという理解の方がほとんどだと思います。

そこにはいくつかの勘違いと危機感があります。

4Gの時は、スマホというキラーデバイスが先に存在し、その通信速度を早くしたいというニーズが強く、スマホもアプリも急速に普及し、それにあわせてインフラ整備も着々と進んだのですが、現在そのニーズが弱いので、思ったほど普及・整備がすすまない可能性があります。

ただそもそも5Gが大きな注目を集めているのは、スマホなど消費者の分野ではありません。むしろ企業や自治体の分野で、5Gの研究をするとその実力は凄くて、いち早くそこに気が付いて利用を開始した企業と、そうでない企業とでは知らぬ間に大きく差をつけられていたり、今まであると思っていた仕事がある日突然根こそぎなくなったり、またはその逆といった可能性があります。

たとえば建設業界であれば、重機のオペレーターは本社からでも解体現場のバックホーを動かせますし、高所で作業する現場作業員一人々々の安全性をセンサー付きのハーネスをネットで結ぶことにより遠隔・リアルタイムで管理ができますし、ドローンを使って現場の3次元測定データをリアルタイムで解析できたりします。また分かりやすいところで言えば基地局設備への投資も業界へ特需をもたらしてくれるでしょう。

このように仕事のやり方から競争の構造を一気に変える可能性を秘めた5Gですが、現実にこれを積極利用している企業は身近にありません。つまり私の話が空振りである可能性も高いです。しかしここにアンテナを張っておかないと3駅ぐらい乗り遅れて、場合によって取り返しがつかなくなる可能性もあります。注意と関心をお持ちいただきたいと思います。



(文責:飯沼新吾)

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