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窓口未収金の管理

確定申告や決算時にご準備いただく書類の一つに、「窓口未収金一覧」があります。窓口未収(医療費の未払)というと、病院における高額な入院費などが問題として取り上げられることが多く、自院には関係ないと思われるかもしれません。確かに、クリニック全体の収入に比べたら未収となる割合は大きくはないでしょう。ですが、何も対応をしなくてもよいというものではありません。

 

定期的な受診患者は次回来院時の請求・回収が原則です。レセコンや電子カルテでは前回までの未収額が表示されますので、それも合わせて請求します。

来院されなくなった患者分は回収の働きかけをしないと未収のまま残り続けてしまいますので、放置されないような仕組み作りが求められます。

  1. 未収発生時に支払期日を決める
  2. 期日になっても支払われない場合には電話督促をする
  3. 電話が繋がらない場合には書面で督促する

対応方法を事務スタッフに一任するのではなく、院内ルールを策定して適時に対応していくことが大切です。

 

発生した未収金の回収は大切ですが、少額のものに対しても手間やコストがかかりますので、未収金が発生しないような工夫も必要です。

  1. 高額となりそうな検査などを予定している場合は、事前に負担額を説明する
  2. クレジットカード・電子マネーなどのキャッシュレス決済を導入する
  3. 経済的な理由で医療費の支払が困難な患者に対して、市町村の医療費助成制度などをご案内する

窓口未収金の金額は、クリニックによってかなりばらつきがみられます。発生防止と回収率向上、それぞれの工夫をしていくことで、窓口未収金がほぼないという状態に近づけることが可能となります。まずは一度自院の取扱いを見直してみてはいかがでしょうか。

【文責:山口美智子/プロフィールはこちら

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