fbpx

トピックス

ビジネスレター

親方の経営手帳

「10 年育てて辞められる」会社にならないために

「若手が育たない」「一人前になるまで10年かかる」――これは多くの建設会社が感じている共通の課題ではないでしょうか。しかしその背景には、業界的に人を育てる仕組みがほとんど存在しないという根本的な問題がありますつまり、育成の仕組みがなければ、いくら人を採っても人材は定着せず、いつまで経っても現場が安定しないのです。

【技術者が育たない3つの経営リスク】

  1. 育成が属人的で再現性がない:ベテランのノウハウが個人に依存し、会社に残らない。
  2. 教育コストが経営視点で見えていない:教える時間・ミスによる損失などが、無意識のうちに経営負担になっている。
  3. 会社の成長が「人」に依存しすぎている:特定の人が抜けると現場が回らない。

【育成の仕組みは「コスト」ではなく「投資」】

経営者が育成を現場任せにする時代は終わりです。これからは、「人が育つ仕組み」=利益の源泉と捉えるべきです。

【経営として取り組むべき3ステップ】

① 技術を言語化・可視化する:「できること」と「教えられること」は別物。作業の手順を言語・写真・動画で記録して蓄積する。
② 人材育成のPDCAを回す:目標(例:3ヶ月で〇〇作業ができる)を設定し、進捗確認とフィードバックの場を定期的に設ける。
③ 現場から「教える文化」を作る:教える人への評価制度・インセンティブ(例:指導者手当)を付ける。「教える側のやりがい」も仕組みで設計する。

長期的に人材を確保し、技術とノウハウを会社の財産として積み上げていくには、教育を経営の一部にすることが不可欠です。御社にとって、人材は「費用」でしょうか?それとも「資産」でしょうか?

【文責:本木智也/プロフィールはこちら

最新記事一覧へ

アーカイブ