fbpx

トピックス

ビジネスレター

介護と経営

介護現場にAI活用を

介護サービス業は、慢性的な人材不足に直面しています。特に、記録作成や運営指導対応のための事務作業の負担は大きく、現場職員の本来業務である利用者支援を圧迫しています。
こうした状況を打開する手段として、今号では、ChatGPT、Gemini、NotebookLMに代表される生成AIの活用についてご紹介します。これらのツールを活用することで、情報整理、文書作成、内容の要約などを短時間で処理でき、業務効率の大幅な改善が期待できます。

汎用型生成AI

ChatGPTやGeminiは、インターネット上に公開された膨大な情報を学習し、質問に対して柔軟に応答する汎用型の生成AIです。新たなケア手法の探索やレクリエーション企画といった幅広い情報収集に適しており、定型的な介護記録の文案作成や、家族向け説明文の生成など反復的業務の効率化にも効果を発揮します。

ドキュメント特化型生成AI

NotebookLMは、Googleが提供するドキュメント特化型の生成AIで、ユーザーがアップロードした資料をもとに回答や要約を行います。たとえば、介護報酬改定の通知やQ&Aを読み込ませておけば、「この加算の算定要件は何か」といった質問に対し、根拠を明示しながら即座に回答します

なお、汎用型生成AIには「ハルシネーション(もっともらしい誤情報)」、ドキュメント特化型生成AIには「自由な発想が苦手」といったデメリットもあります。そのため、最終的な判断は必ず人間が行うという原則を徹底することが重要です。
しかし、AIを活用して記録業務や資料作成の時間を短縮できれば、職員は利用者との対話やケアにより集中でき、サービスの質の向上や従業員満足の向上にもつながります。まずは小さく始めて、段階的にAI活用を進めてみてはいかがでしょうか。

【文責:高橋大輔/プロフィールはこちら

最新記事一覧へ

アーカイブ