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「偽装請負」防止への最低限の線引き

以前の第267号にて偽装請負のリスクについてご説明をしましたが、その後も現場運営に関するご相談や質問が多く寄せられ、あらためてこの問題への関心の高さを感じています。そこで今回は、前回の内容を踏まえつつ、より実務に踏み込んだ視点から、偽装請負を避けるための「最低限の線引き」について考えたいと思います。

すべてを一度に完璧に変える必要はありませんが、「ここまでは踏み込まない」という基準を会社として明確にすることが重要です。基準が曖昧なままでは、判断は現場任せとなり、知らないうちにリスクを抱え込むことになります。

まず見直したいのが、朝礼への参加の扱いです。請負先や一人親方が、元請の朝礼に当然のように参加し、当日の作業内容や段取りについて直接説明を受けている場合、実態として指揮命令関係があると判断されやすくなります。安全周知や連絡事項の共有であっても、元請が個人に直接指示を出す形になっていないか、注意が必要です。

次に重要なのは、指示の出し方の線引きです。作業内容や工程について伝える際は、個々の作業員ではなく、必ず請負先の責任者を通す。この原則を徹底するだけで、リスクは大きく下がります。

さらに、時間管理や仕事の進め方に踏み込みすぎないことも欠かせません。開始時刻や休憩時間を事実上元請が管理したり、作業手順まで細かく指示したりすると、請負性は急速に失われます。

そして最後に、これらの線引きを社長自身の言葉で示すことです。現場任せにせず、会社としての基準を明確にし、定期的に確認する姿勢こそが、偽装請負を避けるための現実的な第一歩と言えるでしょう。

【文責:本木 智也/プロフィールはこちら

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