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介護保険の利用者負担増が招くこと

厚生労働省は、社会保障審議会介護保険部会で、一定以上の所得者の利用者負担について改革案を示しました。介護保険の自己負担が上がるのは、2000年に制度をつくって以来、初めてのこととなります。
一部の層に対して、利用者負担割合をこれまでの1割から2割に引き上げるわけですが、具体的に居宅サービスの平均利用額に落とし込むと、要介護1で約7,700円が15,400円、要介護5では21,000円が37,200円まで跳ね上がります

引き上げの対象は合計所得160万円以上もしくは合計所得170万円以上の間で検討されています。所得が160万円とは、年金収入だけの単身者で年収280万円、夫婦の場合は359万円となります。該当するのは、被保険者全体の20%、5世帯に1世帯となります。

補足給付についても改革案が示されています。たとえ所得がなくても、単身で預貯金1,000万円、夫婦だと2,000万円以上、もしくは固定資産評価額2,000万円以上の居住用不動産(子どもが同居している場合は除く)があれば給付が受けられなくなります。

決まってしまえば、従うしかないのが制度ビジネスである介護業界の運命(さが)ですが、覚悟と備えが必要なのは、事務手続きの煩雑化です。
一方で、「せっかく他の人より2倍も払うのであれば、よりよいサービスを選びたい」と考える人たち、つまり新たなマーケットも生まれるかもしれません
いずれにせよ、手をこまねいていては、後手を踏むことになるでしょう。

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