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介護職員の腰痛対策

介護現場では約8割の介護職員が腰痛を抱え、その内6割は20代の若い世代といわれ、以前から介護事業者にとって腰痛対策は切実な問題となっております。このような状況の中で厚労省は6月18日に「職場における腰痛予防対策指針」を19年ぶりに改訂しました。主な内容は次のとおりです。

①適用範囲の拡大
今回の改訂の大きな特徴として、従来は「重症心身障害児施設」等のごく一部に限定していた適用範囲を、腰痛患者数が急増している「福祉・医療等における介護・看護作業全般」にまで拡大しました。

②腰痛予防のための介護・看護作業の見直し
介護・看護作業による腰痛を予防するために、リフト・スライディングボード等の福祉用具を積極的に使用していくことによって、作業姿勢や動作についての見直しを行うべきとし、特に「人力による抱き上げは原則として行わないこと」「福祉用具の使用が困難で人力で抱き上げざるを得ない場合には、適切な姿勢において、できうる限り身長差の少ない2人以上で作業すること」と明記しています。

③腰痛発生のリスク評価とその対策
さらに、指針では「介護事業者の腰痛予防対策チェックリスト」などを掲載し、1つひとつの作業内容に対し、腰痛発生のリスクの大きさを評価・検討・改善し、その取り組みを組織的・継続的に実施することを求めています。

腰痛が原因で職員が退職すれば、慢性的な人材不足を抱える介護現場としては大きな痛手となります。また、抱きかかえての移乗介助はリフトを使ってのスムースな移乗と比べ職員への負担が気になり、少なからず利用者へ精神的負担を与えます。さらに、リフトなどの介護機器は「中小企業労働環境向上助成金」などの助成金を受給できる場合もあります。

このように、積極的な腰痛対策は従業員のためだけでなく、事業所にとっても大きなメリットがあるといえます。

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