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月刊未来経営

二代目は「月」でも良いのでは

職業柄、たくさんの創業者にお会いし、またたくさんの二代目の方にもお会いします。
そうじて創業者はバイタリティーに溢れ、挑戦力もあり、カリスマ性に富み、人間的な魅力も強く、自分自身の意思がはっきりしていて、信念もある。反面ある意味エゴイスティックで、自分が中心にいなければ気が済まないところもあります。言ってみれば創業者は自ら光り輝く太陽のような存在です。

ところが二代目は必ずしも、バイタリティー溢れているとも、カリスマ性に富んでいるとも、人間的な魅力に富んでいるとも限りません。特に社長の息子という理由で二代目になった場合、必ずその素質を持っているわけではないでしょう。
しかし周りの人や世間は、初代と同じようなバイタリティーやカリスマ性を期待します。例えばアップルの創業者スティーブ・ジョブズ亡きあと、ティム・クックが後を継ぎCEOとなりますが、世界中のほとんどの人がジョブズと比べます。そして本人も偉大な創業者の代わりの太陽になろうと一生懸命演じているようにみえます。クックのプレゼンはジョブズそっくりです。
自らの発光能力が乏しい二代目が、太陽のように頑張ってもうまく行かないことの方が多いように思います。さも自らが強烈な発光能力があるように振る舞い、自滅した典型例が猪瀬東京都知事と私は思います。

うまくやっている二代目はむしろ周りの人間の光を上手に集光し、照り返すことにより発光する月のような存在になっているほうが多いように私は思います。いかにたくさんの能力のある人々から集光するか、それを上手に照り返すかです。
もしカリスマ性や、バイタリティーのなさを嘆いている二代目本人、あるいはその父親である創業者がいらっしゃるなら、考え方を変えれば少し楽になれるかもしれません。

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